「隣のサイコさん」 別冊宝島編集部編

電波な連中は楽しい
この本が出た頃は、２ｃｈはまだ無かったようで（１９９９年、恐怖の大王の年刊行だわｗ）
ニフティの掲示板の変態サン達が紹介されてるけど、今なら２ｃｈ三昧だろうね
なにせ既知外（筒井康隆氏命名）の巣窟だからな！２ｃｈはよｗ

この本にはいろんな既知外が載ってるけど(宅八郎も載ってる・・・さもあらん）
宇宙第６十字軍で宇宙戦争をしている既知外さんの話と、土方のメルヘンさんの
話が妙にほのぼのしてていい＾＾　土方おじさんの話はめちゃ楽しいぞ
「握り飯頭に乗っけて、太平洋遊泳横断！」とか、
「生コンに砂糖を入れた話（すぐ固まると思ってｗ）」とか・・・・
妄想だけど楽しくていいじゃん？
世間には皆が寝てる間に、脳内宇宙でミサイルをぶっ放して人類の為に戦っている
人もいるわけで、そういう人達は・・・・何だかちょっと・・・・いとおしくないですか？？

自分の周りにも１人、ちょっとボーダーなおじさんがいますが、
メルヘンな人は空間を残すのが苦手の定説どうり、ノートにびっしり字を書き込んでいます・・
内容は時間と行動内容・・・何の意味があるかは不明。
理詰めで話していたのに、いきあり感情爆発で怒鳴りちらすのもメルヘン的だけど、
そういうよくいるタイプは、あんまり楽しいメルヘンじゃありませんね・・・
盗聴器メルヘンの話とか、依存症、アイドルストーカー、等々。
一応常識としては知ってるけど、もっとディープに知りたいヒトのお勧めの１冊

　　　　　　　　　　　　　宝島社文庫　　￥５６２

　　　　　　　　　　　

「からくりサーカス４３巻」 描いたヒト→藤田和日郎

　　　ネタバレあります。読んでないヒトはみるべからずｗ

・・・長い旅だったね、の最終巻。
ギィもエルマも阿紫花も死んじゃったなあ・・・・・涙。
教会でエレオノールと鳴海が再会するシーン。
　　　　　　　なんて素敵なんだろう。　自分の心が相手に届くのは・・・・・
　　　　　　　なんて素晴らしいのだろう。　大好きな人の笑顔を
　　　　　　　　　息のかかる近さで見ていられるのは。　　　　　　ｂｙエレオノル
うｗｗｗむ、藤田センセイ、ないす赤面ポエム（∇）ｂ″
最後にしろがねが心から笑えて良かったな・・・・
まさるちゃんの失恋も無駄ではなかった！（ギィもね＾＾；）

ただフェイスレイがいい兄貴になっちゃうのには・・・ど～よ！？って感じは残った。
出来れば最後まで身勝手な悪役でいて欲しかったねｗ
ちょっと一貫性のない奴だったしな・・・やはり原因が色恋沙汰だったせいか？
・・・・まあ、恋は迷路？水色？不条理？？っていうから・・・
でも好きな女一人に振り向いてもらえないからって、世界滅ぼそうとすんな！迷惑だ

しかし６年後、リーゼがほんといいオンナになってましたね（*＾∇＾*）！
綺麗綺麗綺麗・・・・・・・初登場の頃からお気にだったので嬉。
出来ればエルマと阿紫花にも、生きて反町サーカスの家族になって欲しかったな・・・・
それだけが残念。
                                    小学館　少年サンデーコミックス　￥３９０

「映画秘宝 あなたの知らない怪獣○秘大百科」

取り合えず、無人島に持っていくなら、暇しなくて済みそうな１冊はコレ！
（でもちょっと特殊な趣味のヒト向け）
古今東西の、Ｂ級、Ｃ級、それ以下の怪獣を集めまくった本
ゴジラとかのメジャーどころは一切出て来ないね！！
金星ガニとか、カルノザウルスとか、空の大怪獣Ｑとか・・・一般的には「ナニソレ」な
マイナーどころ（でも深夜ＴＶで１回見たよな・・位の）怪獣（と宇宙人）が満載！
冒頭の「宇宙人映画とアメリカの５０年史」は、映画好きにはもちろん、歴史好きにも
すごい為になるから読んでみ。・・・まじに目から鱗です。

しかし何だよ・・・・世の中にはさ。こんだけの映画を作った奴等がいる訳だよね。
誰も見ないよ～な糞映画を永遠永遠に、黙黙黙・・と作っていったワケよ・・・・宇宙いっぱいに。
感動するね・・・！「ごみ溜の中にも金がある！」多分・・・。
そしてそれを落ち葉拾いのように、掻き集めたのがこの本です。ハイ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　洋泉社ムック　　　￥１４００

 

｢男の華園ーＡ１０大学男子新体操部ー」 描いたヒト→桑田乃梨子

読み終わった後、本当に一緒に過ごした「卒業アルバム」めくったような、
そんな錯覚覚える漫画って、ありませんか？

くわ太の漫画がまさにそれ・・・・Ａ１０は４巻出てるけど、
最終話はちょっと涙でたなあ・・・
　　　　　　　思いがけず夢に見た日は
　　　　　　　　　　　　　目がさめてから　泣きたくなるような
そんな懐かしい日々・・・本は何度だって読み返せるけど、
あの時感じた切なさは１度きりのものだから・・・・人生なんてみんなそうなんだ。
何が起こったわけじゃないんだけど、何でもない日々の積み重ねも
失って初めてその愛おしさがわかるものだと、
Ａ１０読んでアタシは知ったよ・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　白泉社　全４巻　￥３９０

「春にして君を離れ」 書いたヒト→アガサ・クリスティ

これは厳密にはミステリィではないけれど、
殺人よりもある意味とても「怖い」話だと思う。
殺人者もトリックも出てこないけど、人間の「善意の悪意」というものがどれ程
周りの人間を不幸に落としていくのか、読んでるうちに良く解かる・・・

幸福な主婦が、旅行先で何も無い所に足止めされ、今までの人生を振り返るうちに、
見えてなかった真実に気づきはじめる・・・というストーリィ。
しかし本当に恐ろしく悲しい真実は、
最後の行、主人公の夫が心でつぶやく言葉にすべて要約されている。
これ程の孤独に気づいたら、人は生きていけないかもしれません・・・・。

　　　　心なき風、可憐なる五月の蕾を揺さぶりて、
　　　　　　　　　夏の日々はあまりにも短く・・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハヤカワ文庫　￥３８０

　　

　　

「白馬の王子」 書いたヒト→タニス・リー

これはかなり面白いファンタジー小説。
短編だし、キャラが面白いのでファンタジー嫌いにもすんなり読めるんじゃないかな？

ドジな駄目王子（一応救世主だがやや投げやり）、ツンデレな魔法使い（これぞツンデレだｗ）
熱血体育系騎士(イイ奴だが迷惑）や、喋る役立ち馬（ライオン）、
愛くるしい水の怪物、働きすぎの魔物、人を困らせるのが存在意義？らしい
へそ曲がりの種族とか・・・実生活でもいるいるｗな連中ばかり出てくるのがミソ＾＾
あと、ファンタジーなのに「真鍮の竜」ってのもイイ♪

ラストの事実はちょっとＳＦ的。そしてちょっと物悲しい・・・
でもハッピーエンドでよかったyo～＾＾；
タニス・リーの耽美路線はどうもね・・というひとにはぜひぜひお勧めです！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハヤカワ文庫　　￥２８０　　　　　　　　　　　　　　　　

「楽園まであともうちょっと」 描いたヒト→今市子

この漫画を読むと、「恋」、がしたくなる。
好きなんだけど、どうすればいいか分かんなくて切なくてアワアワしてるあの気持ち・・・
伝わらなかったり、行き違っちゃったり、期待したり、裏切られちゃったり、
今市子は「恋してる」気持ちを描くのがメチャうまいなあ！（主に男同士の、だけど）

主人公カップル、勉浅田君もいいんだけど（勉はもろタイプだ）
わたし的には猿並熊田ペアと、小百合ちゃん寺沢ペアがとても好き。
身近に熊田くんみたいな奴がいたら、弟みたいで応援しちゃうぞ！？
しかし猿並さんも罪なヒト・・・・鈍感すぎだよ（笑）
小百合ちゃんは最高最強キャラだね！腐女子の鑑ｗ
女と生まれたからには、これ位のバイタリティと性格のカワユサが欲しいもんです、ハイ・・。
あと、最終話で浅田君に勉の通帳を渡したお父さん、ＧＪ！
　　　　　　　　　　　　　　芳文社　全３巻　￥５６２

「愚かな女だから愚かに生きるのですか？」 書いたヒト 「犬養智子」

この本には、鉛筆線がいっぱいある。
中学生の頃読んで、だいぶ影響を受けた一冊だ。
　　「世の中、一番確かなものは、自分の手でつかんで手にいれるものだ。
　　　それは、あなた自身が消滅しない限り、ちゃんと続く。」
　　「あなたのことを気にするのは、あなただけ」
　　「人生、大成功もなければ、大失敗もない」・・・・
何ひとつ持てなかった中学時代を、あたしはそんな言葉を呪文のように唱えながら乗り切った。

　　「自分の心の中で正しいと信じてることをすればよい。
　　　　しても悪口をいわれ、しなくても悪口をいわれるのだから。」
ルーズウ”ェルト夫人の言葉だそうだ。どれ程年齢を重ねても、
この言葉があたしに勇気をくれるのだ—１歩前へ動きだす勇気を。

 

「ＧＯ！ＷＥＳＴ」 描いたヒト→巣田祐里子

古い漫画だけどかなりお気にいり＾＾
すだ版西遊記だけど何故か６巻までしかね～や・・
アマゾンでググっても出てこないトコみると、未完か？絶版か？
続きがとても気になるんだが？

なんてったって如意棒ちゃんがいいやね！
「ヤッダー棒に男も女もあるわけないじゃなーい♪アタシはアタシ」
ハハハ・・・・・・・・・いわれてみりゃ、そりゃそーだ（笑）
子供の扱いもうまいし愛情深いし、悟空にはぴったりな相方だな！
服と食い物の見分けもつかない癖に、何故かお洒落な龍も好き。
しかし白龍とおない年という事は、黒龍にもお子様がいるのかしら？？
それは想像するとちょっとドキドキだな・・！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ムービック￥７２０

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

「ファミリーアワー」 描いたヒト 「遠藤淑子」

遠藤作品には血のつながらない家族の物語が多い。
家族の中で１人だけ他人だったりとか、再婚でできた
親だとか、絵柄のわりに内容はヘビィーだ・・・

「ファミリーアワー」の真夏の、孤独の本当の深さは
多分当事者じゃないとわからない。でも、
子供を中絶した竹内さんの、「わたしの事何よりも
一番に思ってくれる人が、一人だけでいいから
欲しかっただけなのに」という科白には共感する。

ただ、そんな相手は世界中のどこにもいないけど。
たった一人、「自分」以外にはね・・・。